人の生命と財産を守るために災害リスクの平準化を実現したい

昨年5月に第69代福岡県議会議長に就任した栗原渉氏(54歳)。保守分裂でもめた福岡県知事選の余波から紛糾が予想された県議会をまとめ上げ、その手腕は高く評価されている。「県民からの付託を受け、議論を前に進め、決断する」ことを議長としての責任と語る栗原議長に、昨年を振り返っていただいた。

■仕事の質が変わった1年

2019年を振り返っていただけますか。県民から付託を受けて県民の生命と財産を守るのが使命だとおっしゃっていました。点数をつけるとすれば。

栗原渉

栗原渉

点数をつけることはできないですね。評価はあくまでも他の方がすることで、自己評価は一番あてにならないですから(笑)。

ただし、自分なりに全力を尽くしてきたということについては、自負しています。

とりわけ6月議会が1つの節目でしたね。

知事と議会の向き合い方については当然、是々非々でやるのが当たり前ですが、いろいろな方から「知事と議会はうまくいっているのですか」と聞かれることもありました。

6月議会はかなり多様な論点で議論を重ね、議論の裏側ではさまざまな調整がありました。

少なくとも議会としては物事を決めて前に進めることが大事だということが総意であり前提なので、そのうえで知事とどう向き合っていくのか。

その辺も整理しながら、議会と執行部が知恵を出してやっていこうというかたちが見えてきたのが6月議会の最終盤でした。

仕事の量もそうでしょうが、質が変わったのではないですか。

栗原渉

栗原渉

確かに忙しさの質が変わったし、人に会う回数が各段に増えましたね。

それまでの私は自民党県議団の政策審議会長などもやらせていただいたので、各部局との関わりも増えていましたが、議長の立場での部局との関わり方は違ってきますので、重層的に仕事ができるようになったのを感じますね。

議長としては議論を前に進めること、決定することが大事になってきます。その点でのご苦労は。

栗原渉

栗原渉

議会は法律とルールのなかで物事を進めるということで、そのときどきで議論はありますが、その議論をルールに納める作業をずっとやり続ける仕事ですね。

各会派の調整も大切ですし。

ですから、最悪のケースも想定しながらいろいろな想像をしましたね。

なってみて初めて感じる立場の重さだと思います。

もちろん責任をともなう仕事ですから、責任を取るという覚悟も必要になります。

職責の重さと比例してやりがいを感じる場面も多かったのではないですか。

栗原渉

栗原渉

やはり、会派制で物事を進めますから、極めて重要な案件は合議で決めます。

そのなかで「議長、この件は知事と話をしてくれ」という場面が昨年末までに3回ほどありました。

知事と2人でお会いして話をして。そういった場面での役割は議会を代表するということですので、ある意味重さを痛感しました。

こういったことは政治家としての醍醐味でもありますから、良い経験をさせていただいたと感謝しています。

■社会の基本的なサービスは、単独市町村だけでは成り立たない

いま、福岡県は福岡市の「一人勝ち」状態が続いています。福岡市内で働いているけれども住居は他自治体にあるという方も多いため、各自治体がバランス良く成長すべきだという持論をお持ちですね。

栗原渉

栗原渉

福岡市だけで今の福岡市の繁栄があると思ってはいけないと思うのです。

福岡市は経済活動の場としては非常にメリットがあり、さまざまな面で県をリードしていく存在であることは確かです。

しかし、福岡市で働く人たちも住む場所が必要で、筑紫地区や糸島市、粕屋・宗像地区、さらにもっと遠くから福岡市に通っている方々が多いことも忘れてはならないでしょう。

働く場所は福岡市であっても社会サービスの提供は住居地で受けているわけで、周辺の市町村が福岡経済を支える人たちの生活インフラを提供しているという事実をきちんと押さえておくべきです。

決して、福岡市民だけで福岡市経済が成り立っているわけではないのです。

そういった調整、福岡市と他市町村の間では片付かないことを調整するのも県の役割だと思います。

具体的になるのは宿泊税ですね。

おそらく7月くらいから始まります。

その使い道をどうするのかということ。

要するに、社会の基本的なサービスは当該市町村だけでは成り立たないということが言いたいのです。

資源の再配分は市町村間でそれを補い合うことは基本的にできないので、そこは国がやらなければならない。

ふるさと納税という制度がありますが、あれは結局自治体間の税収の移動なんですね。

それは国が担うべき再分配の機能を地方自治体に回している制度としか今のところは思えない。

また、国は臨時財政対策債をつくっており、これは後年に交付税措置されますが、これも基本的には同じことです。

ふるさと納税をめぐるトラブルが事件化することも多くなりましたが、そもそも本来の趣旨を逸脱している制度だということはいえると思います。

■災害リスクの平準化を

集中豪雨が九州北部を襲いました。議長の故郷である朝倉周辺はどのような状況だったのでしょうか。

栗原渉

栗原渉

水が溜まる地域があり、川から越水したところもあります。

2017年の被害が非常に大きく4年連続で豪雨による被害が出た状況です。

ここ3年あまりで応急復旧から仮復旧を経て、本工事が進められています。私も30年ほど政治に携わってきたなかで、災害復旧としては行政各部門、地域の方々の力、地元で現場を動かす業者さんや企業の方もそうですが、皆さまが一生懸命に向き合っていただいているのは間違いないと思います。

これだけ災害が続くと、毎年備えなければならない時代かもしれませんね。

栗原渉

栗原渉

災害のリスクをどう考えるかというのは一番大事なところで、いつどこで発生するか分かりませんので、あらゆる手立てを考えなければなりません。

河川だけではなく山もありますし溜池もあります。居住地域の防災ももちろんです。

河川のことでいえば福岡県では筑後川と遠賀川を始め一級河川があり、県南でいえば筑後川をマスタープランでどう治めていくのか、どう利用するのかも含めて計画を立てています。

これは私見ですが、筑後川の治水能力は1953年の水害以降に相当強固な堤防をつくってきましたから、そう簡単に筑後川が氾濫することは考えにくい。問題は、筑後川へ流れ込んでいる支流の水をどう治めるかということで、これからの大きな課題だと思います。

河川整備は一定の計画のもとで行っていますが、計画はこれまで経験した水の量が基準になっています。

経験したことを基準にするのは行政のありようなのでしかたありませんが、たとえば「想定外」の事態にどう備えるのか。

こうしたことにも、調査を基に計画をたてなければならないでしょう。

今後はどういった面に力を入れられますか。

 

栗原渉

栗原渉

災害リスクを「当然のもの」として捉えるべきだと思います。

すなわち、災害リスクを平準化する作業に着手すべきなんですね。その1つが、平成30年の補正予算から国が始めた防災・減災の積み増し予算です。

これは災害を防ぐために必要なのですが、それに加えて、災害リスクを将来にわたって平準化する観点が必要になるでしょう。

つまり、災害の発生を前提として予算を組むということです。

 

災害リスクとは人命や財産が失われることにつながりますが、同時に経済活動もストップしますから、そこは社会的リスクと考えるべきです。被災地や被災者にとどまらないリスクとして社会全体に影響を与えるわけですから、こういったリスクを平準化するためにどうするのか。

防災・減災予算を恒久的なものとして考えるべきであり、そこの部分は毎年予算をつけるべきですね。

そうでないと、災害が起きた後に復旧するまでの予算は途方もない金額になるし、経済活動がとまるリスクがある。さらに復旧までにも時間がかかります。

災害復旧で1,000億、2,000億円という金額だけではなく膨大なロスも生じることになるので、平準化するためには再分配の基本である各自治体と国も含めた予算編成のなかできちんと整理する。

ドラスティックにはいかないかもしれませんが、そういった考え方をもつべき時代になってくると思います。

令和元年7月 豪雨災害の現場を視察

毎年続く豪雨災害に対しては、一日も早い復旧復興とともに、内水による被害の軽減が急がれる重要な課題になっています。

 

新型コロナウイルス対策を小川知事へ申し入れ

令和2年4月24日 新型コロナウイルスに関する対策を小川知事へ要請しました。

県議会議長として多くの団体の方々との意見交換や国際交流の機会を得ました。

 

いきいき茨城ゆめ国体2019

出場選手の激励に開会式に参加

 

ときめきスポーツ大会

出場者にエールを送る みんなの笑顔がすばらしく

 

ホークスファンフェスタ

県議会からの感謝状を贈呈しました

 

第67回福岡地方保育事業研修大会に出席

 

下関北九州道路整備促進大会に参加

 

国道322号八丁峠道路開通式に参加

 

福岡県商工会議所青年部連合会主催「福岡の楽しい風会議」に出席

 

海外福岡人会世界大会を開催

 

元ハワイ州知事ジョージ・アリヨシ氏と意見交換

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